合唱コンクールなどで、ピアノ伴奏をすることに決まったけれど、何に気をつければいいのか分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。普段弾くようなソロ曲の弾き方と、合唱の伴奏の弾き方では、かなり気をつけるポイントが変わってきます。今回は、合唱曲のピアノ伴奏で注意すべきポイントについて解説していきたいと思います!合唱だけでなく、フルートや声楽の伴奏などにも言えることなので、伴奏をされるという方はぜひ読んでみて下さい!
右手を弱めに弾こう
普段ピアノを弾く際は、右手がメロディーを歌うことが多いですから、左手よりも右手の演奏を強くすることが多いかと思います。しかし伴奏では、右手ではなく合唱曲がメロディーを担います。ですので、右手を強く弾いてしまうと、合唱曲のボリュームと衝突してしまいます。合唱曲の伴奏をするときは、右手を弱めに弾くように気をつけましょう。
また、合唱の曲では、右手は和音が多いため、強く弾きすぎるとかなり主張が強くなってしまいます。
左手を強調しよう
伴奏の楽譜では、左手が印象的になっていることがよくあります。特に印象的な楽譜では、順次進行といって、2度以内の音程にある音に進ませる音のつなぎ方をしている個所があります。そういったところを、強調して弾くことが大事です。分かりにくければ、「音のつながりがきれいなところはどこか」ということを意識してみて下さい。音のつながりがきれいな個所を、右手より左手を強調して弾くことで、歌う人が歌いやすくなります。
ソロパートで音量を上げよう
合唱曲の伴奏は、ほとんどが合唱とともに進んでいきますが、ところどころ、歌がなくピアノの音しかない部分があるかと思います。そういったところは、ピアノソロの見せどころだといっても過言ではありません。ですので、ソロパートでは伴奏をしていたときより音量を上げ、右手と左手のバランスについても、普段自分がピアノ曲を弾いているときのように弾きましょう。立ち上がったりして、楽しそうに演奏するのもよいと思います。
歌う人の声を聴こう
右手と左手のバランスについてはお伝えしてきましたが、なによりも伴奏で大事なのは、歌人の声を聴くことです。歌う人の声が楽し気なところでは伴奏も楽しさを意識して弾き、歌う人の声が寂し気なところでは伴奏も寂しさを意識して弾くべきです。具体的には、楽しそうな歌詞を楽しそうに歌っているところでは、スタッカートを意識したり、クレシェンドをダイナミックに演奏するのがよいと思います。寂し気なところでは、ディミニエンドを意識したり、スラーをかけたりして弾くのが良いと思います。歌う人がどのような雰囲気で歌っているのかを聞き取ることは大切です。同時に、歌詞も意識できたら素晴らしいです。
ピアニシモで小さくなりすぎないように
ピアノ曲を演奏するときは、ピアニシモの表記があれば、極限まで音を弱くすると思います。しかし、合唱曲の場合は、弱めすぎてはいけません。合唱の声に伴奏がかき消されてしまう恐れがあるからです。ピアニシモの表記があった場合でも、しっかりとした音を出すよう意識しましょう。
テンポを揺らされないようにしよう
ついついしてしまいがちなのが、歌っている人のテンポの揺れに合わせてテンポを揺らしてしまうことです。しかし、伴奏は、テンポを統制する役割も担っています。歌をききつつも、歌っている人に惑わされずに、正しいリズムをピアノ伴奏で刻み続けましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、ピアノ伴奏で気をつけるポイントについてお伝えしてきました。伴奏は、普段ピアノ曲を弾くときと違って、意識することがたくさんあるかと思います。しかし、歌と合わせたときの感動は大きなものです。ぜひ、素敵な伴奏になるよう、練習を頑張ってみてくださいね。
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